七冠のタイトル名をしたためた色紙を手に、記念撮影に応じる井山裕太名人=21日午前、東京都千代田区、伊藤衆生撮影
囲碁界初の七冠独占を達成した井山裕太名人(26)が21日、東京都千代田区の日本棋院で、一夜明けての心境を語り、「徐々に七冠になった実感が湧いてきた」と笑顔を見せた。
井山名人、前人未到の囲碁七冠独占 十段を奪取
「究極的には世界で一番強くなりたい」 井山名人が会見
井山名人は第54期十段戦五番勝負で、十段のタイトルを持っていた伊田篤史八段(22)から3勝1敗で奪取。名人、棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖とあわせ、前人未到の七冠王に輝いた。
昨夜は、小学生の頃から師事する師匠の石井邦生(くにお)九段(74)らから祝福のメールが届いたという。「師匠から、七冠達成でさらに大変な道のりが待っているが頑張ってほしいというメールをいただいた。今の自分があるのは師匠のおかげ。感謝の気持ちでいっぱいです」
これからの目標について「七冠と世界戦を意識して戦ってきた。今後は思う存分、世界で戦っていきたい」と意欲を見せた。(大村治郎)