破傷風の予防法
23日はボランティアが続々と被災地に入った。被害を受けた家屋などの片付け作業では、けがをして破傷風になることがないように注意する必要がある。
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土壌や汚泥の中には、強い毒性を持つ破傷風菌がいる。けがをした傷口から体内に入ると3~21日の潜伏期間をへて筋肉に障害を引き起こす。食べ物をのみ込みづらくなったり、けいれんを起こしたりし、重症化すると呼吸困難で死亡することもある。東日本大震災では50~80代の男女10人で感染が確認された。
予防の第一は、けがをしないこと。肌を露出しないように長袖と長ズボンを着用し、厚手のゴム手袋をはめ、底の厚い靴をはく。
破傷風の発症を防ぐワクチンもある。東京医科大病院渡航者医療センターの濱田篤郎教授は「ボランティア活動を考えている人は被災地に行く前に接種してほしい」と話す。ただ、接種費は全額自己負担となる。
接種できる医療機関は、厚生労働省検疫所のウェブサイト(
http://www.forth.go.jp/
)や日本渡航医学会のウェブサイト(
http://www.tramedjsth.jp/
)に掲載されている。
けがをしてしまったら、傷口を清潔な水で洗い、ばんそうこうなどで傷口を保護する。傷口が化膿(かのう)したり、破傷風のような症状が出たりしたら、すぐに医療機関を受診する。