神戸市北区で建設中の新名神高速道路の橋桁(長さ約120メートル、重さ約1350トン)が国道に落下し、作業員2人が死亡、8人が重軽傷を負った事故で、兵庫県警は24日、業務上過失致死傷容疑で施工業者など関係先数カ所を家宅捜索した。作業上の問題や安全対策の不備があった可能性があるとみて、事故の実態解明をめざす。
工事中の新名神の橋桁落下、2人死亡8人重軽傷 神戸
施工していたのは、横河ブリッジなどでつくる共同企業体(JV)。事故があった場所は同社の担当だった。捜査関係者によると、捜索先は横河ブリッジ大阪工場(堺市西区)や下請け先の汐義(しおよし)建設工事(兵庫県尼崎市)など。
事故は22日午後4時20分ごろ、神戸市北区道場町平田の新名神高速道路の延伸工事現場で起きた。国道176号や有馬川をまたいで架橋していた橋桁の西側が約15メートル下の国道に落下。下敷きになるなどして作業していた田中幸栄(ゆきひさ)さん(37)=大阪市此花区=と福田佳祐(けいすけ)さん(32)=兵庫県伊丹市=が死亡。19~68歳の男性作業員8人が重軽傷を負った。