安倍晋三首相(自民党総裁)は26日、野党各党の党首と個別に会談する。複数の自民党幹部が明らかにした。政府は熊本地震の対応に特化した3千億円を超える規模の今年度補正予算案を5月13日に国会へ提出し、20日までの成立を目指す。首相は党首会談で、野党各党にも協力を呼びかける考えだ。
党首会談には公明党の山口那津男代表も同席する。自民の佐藤勉国会対策委員長は4月25日、民進の安住淳国対委員長と国会内で会談し、今国会での補正予算案の成立に協力を要請。安住氏は「震災限定の補正は了解する」と応じた。これを受け、政権は民進以外の野党各党との党首会談も個別に開くことを決めた。
一方、政府は同日、熊本地震を激甚災害に指定することを閣議決定した。指定により被災自治体が行う道路や学校など復旧事業への国の補助率は1~2割かさ上げされ、8~9割程度になる。被災した中小企業に対する金融支援も手厚くなり、地震で休業した事業所の労働者への失業手当支給も可能になる。