福島県川内村は、2012年8月に東京電力の慰謝料が打ち切られた旧緊急時避難準備区域(福島第一原発から20キロ圏外)の住民約2200人に、1人につき21万円の地域振興券を配ることを決めた。28日にあった村議会の全員協議会で、遠藤雄幸村長が明らかにした。
4人家族だと、84万円の振興券がもらえる。7月には配布を始めたいとしている。村に戻った同区域の住民らを対象に、村は14年度から2年間に限って1人10万円の振興券を配っており、2度目の交付になる。
原資は県からの交付金。県は今年度の当初予算に、同区域が設けられた川内村、広野町、南相馬市、田村市の4市町村に自由度の高い交付金を5億円ずつ盛り込んだ。
村は「人口規模の小さい村の20キロ圏内外で賠償格差が拡大するのは納得できない」として、格差是正策を求めていた。(岡本進)