29日午後3時9分ごろ、大分県中部を震源とする地震があり、大分県由布市で震度5強を、大分県別府市で震度3を、大分市などで震度2を観測した。気象庁によると、震源の深さは約10キロ、地震の規模を示すマグニチュードは4・4と推定される。
川内原発は異常なく運転 大分の震度5強、揺れ観測せず
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由布市を管轄する大分南署や由布市消防本部によると、けが人の情報や出動要請は入っていない。
大分県は災害対策本部を設置した。16日の本震後に災害対策本部を設置していたが、余震が減ったことを受けて28日に災害警戒本部に移行していた。
JR九州は、久大線の豊後森―向之原間の運行を見合わせている。午後3時半時点で脱線や土砂崩れなどの情報は入っていない。JR九州によると、JR由布院駅では駅舎のガラスが割れた。九州新幹線は通常通り運行している。
西日本高速道路によると、午後3時40分時点で大分自動車道の九重インターチェンジ(IC)と別府IC間、早見IC―日出JCTと、日出バイパスの速見JCT―日出ICを、新たに通行止めにした。
由布市湯布院庁舎にいた地域振興課の職員は「しばらく大きな地震が無かったので、びっくりして机の下にもぐろうとしたところで収まった。さほど長い時間ではなく、本震のときと違って棚にある書類などは落ちていない」と話した。
大分県由布市湯布院町川上のホテル「由布院ことぶき花の庄」によると、10秒以上の縦横の揺れを感じ、棚からグラスが落ちた。客らにけがはなかった。
JR由布院駅前の土産物店店長(38)は「揺れで棚から商品が落ち、酒瓶が割れた。『帰ろう』と言っている観光客もいた。店は周囲も含め通常営業を続けている。連休の初日なのに、さらに客足が遠のくのではと心配だ」と話した。