カンニング竹山さん
熊本地震発生後に、ネット上で起きた「不謹慎狩り」。東日本大震災以降、福島をたびたび旅行しツイッターによる報告を続けているお笑い芸人のカンニング竹山さん(45)は2012年に、「不謹慎狩り」に似た経験をしました。
「不謹慎狩り」なぜ起きた 地震後にネットで広がる
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■福島の野菜を買ったら「炎上」
2012年2月に、後輩芸人3人とプライベートで福島に行きました。レンタカーを返したら、横にイトーヨーカドーがあったので弁当を買おうと思って入ったら、地元応援コーナーがあって福島の地元の野菜を売っていた。それで、野菜を買ったんですね。単純に安かったですしね。それを普通に、「地元の野菜を購入して福島旅行は終わりました。地元野菜コーナー、バンバン売れてました」とツイートしたら、批判が殺到した。
「何で危ない食品を紹介してんだ」「福島なんか行ってんじゃんねーよ」「危ない所に行って、何大丈夫だって言っているんだ」って、真実も何もないことばっかりだった。ほかにも「何にも知らないくせに拡散してんじゃねーよ」「何間違ったことやっているんだ」「芸人が余計なことしてんじゃねーよ」とか、いろいろありました。
イラッときましたよね。芸人だからこんな風に言われるのか、とも思いました。こんな反応がくるとは思っていなかった。ここまでバッシングするのか、正しい情報をみんな知らないんだ、と思った。あなたたちがおっしゃっていることは、行き過ぎですよ、と思った。
当時、ツイッターでそういう反応されるのが初めてだったので、僕も結構強い口調で返したんですね。「福島に住んでいる人のことも考えもせずにそんなこと言ってんじゃねー」「適当なこといってんじゃねー」という感じで。それが火に油を注いで、炎上しちゃった。