三菱電機が世界最速のエレベーターを納入する中国・上海のビル「上海中心大厦」(同社提供)
三菱電機は10日、世界最速の分速1230メートル(時速73・8キロ)のエレベーターを開発し、中国・上海で今年開業が見込まれる「上海中心大厦」(地上632メートル)に納入する、と発表した。地下2階から地上119階までの565メートルを53秒で移動できるという。
上海中心に納入予定だった、分速1080メートル(時速64・8キロ)のエレベーター3台のうち1台を入れ替える。6月から工事を始め、7月中旬に終える。
これまでは、日立製作所が、今年完成予定の中国・広州のビルに納入する分速1200メートル(時速72キロ)のエレベーターが世界最速となる見通しだったが、三菱電機はエレベーターのロープを巻き上げる制御装置の性能を高めるなどして、世界最速を奪い返す。
稼働中のエレベーターでは、東芝エレベータが台湾のビルに納入した分速1010メートル(時速60・6キロ)が世界最速という。