今年の斎王代を務める西村和香さん
15日におこなわれる京都三大祭りの一つ、葵祭(あおいまつり)のヒロイン斎王代(さいおうだい)が1956年に登場して60年。今年の斎王代は、母と2人の叔母も経験している「斎王代一家」の西村和香(わか)さん(26)が務める。姉妹や母娘が選ばれることはあるが、「西村家」のように4人は初めてだ。
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和香さんは、江戸時代から続く京漆器の老舗「象彦(ぞうひこ)」社長の西村毅(つよし)さん(55)の長女。京都ノートルダム女子大を卒業し、学芸員資格を持ち、現在は象彦に勤めている。母和美さん(53)は80年の第25代斎王代だ。高校3年、17歳だった。「うれしさより、プレッシャーを感じました」と振り返る。
その後、和美さんの2人の妹、次田和紗(かずさ)さん(84年、29代)と岸本和納(かずな)さん(90年、35代)も斎王代を務め、今回、長女の和香さんが大役を射止めた。西村家には次女の大学生、和胡(わこ)さん(21)もおり、「5人目」の可能性もある。「葵祭は先人が守り続けてこられた祭り。妹たち、娘へとつなげてこられたということに、相通じるものを感じます」と、和美さんは話す。