避難所の運営を話し合う区長たち=13日午前7時50分、熊本県益城町、大森浩志郎撮影
「みんなのために何ができるか考えよう」。熊本県益城町のある避難所にこんな標語が掲げられている。毎朝、9人の区長が集まり、避難所の運営について話し合う。4月16日の「本震」の後、避難所のルール作りから始まった会議はいま、「自治」の要を担っている。
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震度7の激震に2度見舞われた益城町。避難所の一つ、「阿蘇熊本空港ホテルエミナース」(同町田原)には、13日現在も500人が暮らす。
午前7時半、9人の男性が玄関横に集まる。ここに避難している同町東部の9地区の区長たちだ。
「通学路のがれきをどかそう」「区長が歩いて場所を把握せんといかん」。毎朝、1時間ほど続く「区長会」。避難所のルールなどを決め、問題があれば解決策を探り、実行してきた。
4月16日未明の「本震」――。夜明けとともに続々と町民が避難してきた。区長らによると、その数は1千人以上。だが、民間ホテルのエミナースが受け入れられるスペースは1階のロビー周辺だけ。そもそも指定避難所ではなかった。