後半、ヘディングで競り合う熊本の上村(左)と千葉の長沢=北村玲奈撮影
サッカーJ2は15日、第13節の11試合があった。熊本地震で被災して5試合が中止になった熊本は、4月9日以来となる公式戦に臨み、後半に2失点して敗れた。
J2熊本、1カ月ぶりに公式戦 巻選手「特別な日」
■調子は万全から遠く…
「どんな内容でもいい。絶対勝ちをもって帰らなければならない」。熊本地震後初の公式戦を前に、熊本の主将のMF岡本は強い決意を示していた。
体を激しく寄せてボールを奪い、カウンターを仕掛けた。前半は互角に渡り合った。だが後半、足が止まった。後半11分に先制され、同29分に2失点目。巻は「熊本で苦しい思いをされている方々に比べたら、小さいことだと思って諦めなかった」。しかし、追いつく力はなかった。5月2日に練習を再開したが、選手たちの調子はまだ、万全ではない。
自宅が壊れたMF上村は約1週間、避難所で生活した。「生きていくのがやっとだった。リーグ戦に復帰できたことは大きい」。次節は22日の水戸戦。MF清武は「早く勝って、熊本県民に勇気を与えられるように頑張りたい」と話した。(堤之剛)