日本学術会議の大西隆会長は26日、記者会見を開き、軍事研究のあり方を見直す「安全保障と学術に関する検討委員会」を設置したと発表した。メンバーは文系、理系双方の大学教授ら15人。原則公開で6月に初会合を開き、来年9月末までにまとめる方針。
近年、国内では軍事と学術研究の距離が接近。昨年始まった防衛省による軍事利用を目的とする大学などへの研究資金の配分制度では、初年度109件の応募があり9件が採択された。
大西会長によると、委員会はこうした学術研究をめぐる状況の変化を審議。さらに、安全保障に絡む研究や研究資金が学術研究に与える影響や、研究の妥当性をだれが判断するのかなどを議論する。