七回に二盗を試みるイチロー。成功し、日米通算700盗塁を決めた=AFP時事
(2日、マーリンズ4―3パイレーツ)
米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手が、2日に行われたパイレーツ戦の七回に日米通算700盗塁を達成した。
休養を与えられた正中堅手オズナに代わって先発出場し、何度も見せ場をつくった。打っては二塁打を含む2安打。守備では二回2死満塁のピンチで、右中間への当たりをスライディング捕球する美技。走攻守の全てで輝くプレーを見せた。
「僕はどれもできなきゃいけない選手だから、どれも気持ちいい。どれかができない選手がそれをやった時は特別になると思うが、僕は全部やりますから」とプライドをにじませた。
日本で700盗塁をマークしているのは、通算1065のプロ野球記録を持つ福本豊(元阪急)だけ。その福本さんによると、盗塁数を増やすには走力以外の条件も重要だという。「ヒットを打たないと塁に出られない。塁に出ないと走れない」と、打撃技術が欠かせないことを力説していた。
現在は「第4の外野手」として出場機会が限られる立場だが、3割を超える打率を維持。バッテリーが警戒する中、二盗を決めたイチローは、まだまだ数を伸ばせそうだ。(時事)
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福本豊氏 「イチローの打撃と足なら、700ではなく、千という大台に届いていてもおかしくなかった。高い成功率にこだわって走るタイプで、私からすれば随分時間がかかったなと思う。数自体より、大きな故障もせず、1994年から昨季まで22年連続で、2ケタ以上の盗塁をマークしていることが特筆すべきこと。リッキー・ヘンダーソンに並ぶ23年連続2ケタ盗塁も間違いなく達成するはずだ」