米ワシントン・ポスト紙のホワイトハウス担当、デビッド・ナカムラ記者
デジタル化の加速は、記者の働き方も変えた。インスタグラムなどのソーシャルメディアを駆使し、ツイッターで約1万3千人のフォロワーを持つ、米ワシントン・ポスト紙のホワイトハウス担当、デビッド・ナカムラ記者(45)に聞いた。
ワシントン・ポスト紙、増える利用者 SNSに注力
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紙の新聞のみに書いていた記者から、幅広いツールを使うマルチメディア記者への転換は何年もかけて進んできた。ソーシャルメディアやスマートフォンの誕生で、この5年ほどでペースが加速した。
我々記者からすれば突然多くの仕事について考えなければならなくなったわけで、その転換の一部は困難なものだった。かつては、ある仕事をカバーする際に二つ以上のことをする記者は、なにもうまくできないという考えがあった。たとえば、写真を撮ることが気になれば、記者として良い記事を書くうえでの洞察ができなくなるかもしれない、といった具合だ。しかし一方で、いま我々はスマートフォンでその場面を瞬時に記録することができる。スマホがなければ逃してしまっていたかもしれない場面も記録できるようになる。
最終的に、私はマルチメディアを使った報道を楽しめるようになった。2014年にフォートフッドで銃撃事件が起きた時、私はシカゴでのオバマ大統領の資金集めパーティーの取材に同行中だった。その際の写真や動画を撮影し、自分の写真や動画と共にウェブに投稿した。
https://www.washingtonpost.com/news/the-fix/wp/2014/04/03/what-i-saw-traveling-inside-the-white-house-bubble-during-the-fort-hood-shootings/
テレビは以前はたまに出演する程度だったが、今では頻繁に出演するようになった。少なくとも週2回はMSNBCに出演する期間が3年ほどあったが、とても張り詰めて疲れる経験だった。