国会前で安保法廃止などを訴える人たち=5日午後、東京・永田町、川村直子撮影
安全保障関連法の廃止を訴える市民団体が5日、全国各地で抗議行動をした。主催者によると、50カ所以上で開かれ、東京の国会周辺には約4万人が集まった。22日公示の参院選に向け、安保法に反対する野党への支持を呼びかけた。
学生団体のSEALDs(シールズ)メンバーや学者らでつくる団体「市民連合」と、「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」の主催。各地の団体にも開催を呼びかけた。
国会前では、「ママの会@日野」の星野さなえさん(35)が「参院選で平和を願う国民の意思を示そう」と主張。1人区の全32選挙区で、民進や共産など野党4党の候補が一本化されたことを踏まえ、シールズの大学院生奥田愛基(あき)さん(23)は「選挙結果によっては憲法が変わってしまうかもしれない。1人区でそんなに勝てるかわからないけど、ひっくり返そう」と訴えた。
野党の民進、共産、社民各党の幹部も参加し、「選挙に行こう」「政治を変えよう」などと声を上げた。
国会前での抗議に参加した東京都渋谷区の大学教員海部(かいふ)健三さん(42)は、昨年夏のデモに比べて若者の参加が減ったように感じたという。「若い人が政治的な話を避けようとしているのでは」と話した。