高田茜さん(左)と平野亮一さん
英国の名門、ロイヤル・バレエ団が来日し、9月から最高位のプリンシパルに昇進する平野亮一さん(32)と高田茜さん(26)が13日、東京都内のホテルで喜びと抱負を語った。同団の日本人プリンシパルは、1993年に昇進した熊川哲也さん、95年にプリンシパルとして他団から移籍した吉田都さん以来。
日本人2人、英国ロイヤル・バレエの最高位に
大阪府生まれの平野さんは、母が指導するバレエ教室で踊り始め、ローザンヌ国際コンクール金賞を経て2002年に正式入団。「何年も主演を重ね、すべきことはしてきた。今年昇格できなかったら、他国への移籍も考えていた」と明かす。184センチの長身が映える王子役だけでなく、フランケンシュタインなどひねりのある役も得意だ。「奥深い役柄が表現できれば、奥の深い物語になり、それゆえバレエは芸術といわれる。若い団員の見本になれるよう、今まで通り努力し続けたい」と話した。
東京都出身の高田茜さんは、3歳でバレエを始めた。「自分に厳しい性格。自分が納得するまで、何度も何度も繰り返した」という。ローザンヌ観客賞を経て09年に入団。今年3月に主演した「ジゼル」の好演などが認められた。
「都さんを始め、アリーナ・コジョカルやアレッサンドラ・フェリなど大好きなダンサーはみなロイヤルの人だった。自分も舞台に立つだけで物語を伝えられるダンサーになりたい」と語る。
同バレエ団の3年ぶりの日本公演は16日開幕。平野さんは「ロミオとジュリエット」(18日、東京文化会館)、高田さんは「ジゼル」(24日、東京文化会館、7月6日、広島県福山市のふくやま芸術文化ホール)に出演予定。(藤崎昭子)