北京大学新構造主義経済学研究院の院長で、世界銀行の副総裁とチーフエコノミストを務めたこともある林毅夫氏は28日、聯想集団(レノボ)が開催した聯想イノベーション科学技術大会(レノボテックワールド)に出席し、「3つの優位性を上手に利用すれば、中国は2030年まで毎年8%の国内総生産(GDP)成長率を維持するポテンシャルがある」と述べた。中国新聞社が伝えた。 林氏は、「世界の中での中国の優位性は主に3つの点に表れている。まず伝統的産業における『後発組』としての優位性だ。次はインターネット、人工知能(AI)、クラウドコンピューティング、5G、インターネットで全てのものをつなぐ「IoE」などの新産業革命における優位性だ。3つ目は購買力平価の考えに基づいて計算すると、中国には世界で最大の市場があることだ」と述べた。 林氏は、「国際情勢がどのように変化しても、中国は2030年までは毎年8%のGDP成長率を維持するポテンシャルがある。通常の年であれば6%前後のGDP成長率を維持して、他国を3ポイント上回ることになる」との見方を示した。 林氏は、「新型コロナウイルス感染症の影響を受けても、今年の中国のGDP成長率は2-3%になる見込みだが、世界全体の成長率はおそらくマイナス5%になり、米国はマイナス8%、欧州はマイナス10%になる可能性がある」としている。 林氏は、「中国は毎年、世界(経済)の成長への寄与度が30%になる見込みで、引き続き世界で最も成長ペースが速い国になり、市場の拡大ペースも最も速い国になり、企業家に力を発揮する最良の舞台を提供することになる」と予測した。 林氏の見方では、「今年は各国の経済が大きく落ち込んでいる。世界貿易機関(WTO)の予測では、国際貿易は13-32%減少する可能性がある。中国の生産は国内でより多く消化され、循環するようになる」という。 しかし、より重要なことは基本的な経済の法則だ。林氏は、「エコノミーというものは大きくなればなるほど、輸出の占める割合が低くなる。2006年には中国のGDPに占める輸出の割合は35.4%に達した。2019年はその割合が17.4%にとどまった。GDPの82.6%はすでに国内で消化され、循環している」と述べた。(編集KS) 「人民網日本語版」2020年10月29日 |
林毅夫氏「中国は30年まで成長率8%を維持するポテンシャルある」
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