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「ローズが喜んでくれたら全然違う」イチローの一問一答

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2016-6-16 11:47:57  点击:  切换到繁體中文

 

写真・図版


九回表マーリンズ2死一塁、日米通算で、歴代最多安打記録となる4257本目の安打を放ち、観客の声援にヘルメットを取って応えるイチロー=杉本康弘撮影


■イチローの一問一答は次の通り。


イチロー、日米4257安打 大リーグ最多ローズを抜く


特集:イチロー4257


――日米通算4257安打。率直な感想は。


「ここにゴールを設定したことがないので、実はそんなに大きなことという感じは全くしないんですけど、それでもチームメートだったり。記録のときはいつもそうですけど、ファンの方だったり、ああいう反応をしてもらえるとすごくうれしかったです。そこですね。それがなかったら、何もたいしたことがないです」


――敵地ながら拍手が止まらず、ヘルメットをとってあいさつした。


「僕としては、日米合わせた数字ということで、どうしたってけちがつくことは分かっていた。ここに目標を設定していなかったので、あんまりやらないで、と思っていた。でもそれは止められないですから、無視するのも失礼ですし。1本目の5フィートの内野安打では、なかなかそれはできなかった。タイ(記録)ですしね。抜いたわけではなかったので。あそこでは絶対にできなかった。でもダッグアウトからチームメートが喜んでくれている姿は見えたので、軽く返したということ。さすがに2本目は、(あいさつ)しないことが僕の矜持(きょうじ)だというところが、少しありましたけど、ああされるとという感じですね」


――チームメートがベンチで並んで拍手した。その気持ち。


「アメリカに来て16年目になるんですけど、途中、チームメート、同じ仲間であってもしんどかったことはたくさんあった。去年このチームに来て、1年間一緒にやって、今年は少しメンバーが変わりましたけど、チームメートとしては最高のチームメートとはっきりいえる子たちですよね。年齢差から言えばそうですよね。本当に感謝しています、彼らに」


――クラブハウスでの祝福は。


「今日はこれ(会見)をやるためにないですよ。本当はこんなこともしたくないんですけど、お願いされてしまったので」


――日本では社会現象にまでなるぐらい注目度が上がっている。号外も出たという話だが。


「そうなんですか。別の号外の話は聞きましたけどね」


――日本中のファンが喜んでいる。


「それはうれしいんですけど、難しいところですね。合わせた記録というところが。いつかアメリカでピート・ローズの記録を抜く選手が出てきて欲しいし。それはジーターみたいな人格者というか、であることが理想です。もっと言えば、(試合数の少ない)日本だけでピート・ローズの記録を抜くことが、おそらく一番難しい記録だと思う。これを誰かにやってほしい。とてつもなく難しいことですけど、それを見てみたいですよね。だから日米合わせた記録とはいえ、生きている間に、(記録を抜かれるのを)見られてちょっとうらやましいですよね。ピート・ローズのことは。僕も見てみたい」


――50歳まで現役をしたい。あと1000安打ちょっと、アメリカで(打つと)いう気持ちは。


「僕は子どもの頃から人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負はある。たとえば、小学生のころに毎日野球の練習をして、近所の人からあいつプロ野球選手にでもなるのかって、いつも笑われていた。悔しい思いもしましたけど、プロ野球選手にもなった。そして何年かやって、日本で首位打者をとって。今度アメリカに行くときに、首位打者になってみたい。そんなときもやっぱり笑われた。でもそれも2回達成した。常に人に笑われてきた歴史、悔しい歴史が僕の中にある。これからもそれをクリアしていきたいという思いはもちろんあります」


――4257安打。九回1死一塁、三ゴロ。併殺で試合終了とも思われた。引きの強さにも感じるがどうか。


「それは言うまでもないでしょう。僕がそれを持っていないはずがないですから。あそこでダブルプレーはないと信じていました」


――ローズの4256は目標にしていなかった。節目の前で足踏みが少ない。すっと通り抜けている気がするが。


「言っても3打席、足踏みしていますからね。2打席目で決めていれば別だけど。僕の中では、すっと行っていない。さっとやりたかった。でもなかなかそううまくはいかないですよ。(周りはさっとやっている印象)そこの感覚のズレはありますかね、人と。やっている本人は違いますよ。これをさっとやっている感覚だったら、ここにいないんじゃないですか。(打たれた直後に敬意を示してきた)ロドニーはうれしかったですね。あいつ、ラテン系の選手ってむちゃくちゃなんですけど、ああいうところがあるから憎めないですよね。そう思った。なかなかできない」


――かつては200安打を打つ中で、重圧と戦う時期もあった。それとの付き合い方は変わってきたか。


「200とこれはもう全然比較できないですからね。これはだから、ピート・ローズが喜んでくれていたら全然違う。全然違いますよ。でもそうじゃないって聞いているので、だから僕も興味がないというか。喜んでくれていたらね。ハリー(張本勲さん)なんてシアトルに来てくれたじゃないですか。ハリーって、ハリーですけど。何かかわいげがありますよね」




 

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