14日告示の東京都知事選をめぐり、元総務相で岩手県知事を務めた増田寛也氏は1日、都内で報道陣に立候補の可能性を問われて否定せず、「それはお任せをいたします」と含みをもたせた。自民党内では増田氏の擁立論が高まっており、正式な要請を受け次第検討するとみられる。
2016東京都知事選
増田氏は、先月29日に立候補の意向を表明した元防衛相の小池百合子衆院議員が「崖から飛び降りる覚悟」と話したことを引き合いに出し、「出るには相当な覚悟がいる。私に言わせると、スカイツリーから飛び降りるような感じじゃなきゃダメだと思う」と述べた。
一方、小池氏は1日、自民都連に推薦依頼状を提出。石原伸晃会長は、報道陣に対して「都知事としても資格が十分ある方」と述べ、週明けに小池氏と会談する考えを明かした。
自民党は増田氏、小池氏を候補者として有力視している。都連幹部によると、週明けにも最終判断するという。
都知事が2代続けてカネをめぐる問題で辞職したことから、自民は追及される可能性が低い「国会議員以外」を前提に選定を進めてきた。人気アイドルグループ「嵐」の櫻井翔さんの父親で前総務事務次官の桜井俊氏については、石原氏が立候補を要請したが固辞しており、擁立を断念した。
一方、名前があがる前外務事務次官の斎木昭隆氏は同日、朝日新聞の取材に「(立候補するつもりは)ありません」と答えた。民進党が一時打診していた元総務相で元鳥取県知事の片山善博氏も同日、TBSの番組「時事放談」の収録で、「(都知事選には)出ません」と明言した。