法人税収と実効税率の推移
財務省は1日、2015年度の国の決算見通しを発表した。一般会計の税収は前年度より2・3兆円多い56兆2854億円で、24年ぶりの高水準となった。ただ、法人税は年明けから円高が加速したことで、自動車など大企業からの税収が想定を下回り、6年ぶりに前年度より減った。
これまでは、主に大企業の業績改善が経済政策「アベノミクス」を牽引(けんいん)してきたが、英国の欧州連合(EU)離脱決定をきっかけに円高はさらに進んでおり、法人税収は今後、伸び悩む可能性がある。
15年度の法人税収は10・8兆円となり、前年度を2千億円下回った。昨年4~12月の税収実績から、今年1月時点では11・7兆円の税収を見込んでいたが、円高などの影響で年明け以降の税収が急減速した。
国と地方を合わせた法人実効税…