バングラデシュのダッカで2日未明、襲撃されたレストラン周辺を警備する治安部隊=AFP時事
「バングラデシュでこのような大規模なテロは初めてだ。知り合いが巻き込まれていないか、非常に心配している」
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特集:ダッカ襲撃事件
1973年からダッカに住むブイヤン和子さん(65)は、朝日新聞の電話取材に不安そうに語った。
ブイヤンさんによると、これまで政治的な対立などからのデモは市街地で日常的にあったが、外国人を標的にした事件はほとんどなかった。だが昨年、9月にダッカでイタリア人のNGO関係者が、さらに10月には北部の街で日本人の男性が殺害された。
ブイヤンさんは「今までと違う流れになってきた。特に今回は多数の外国人が狙われた。誰が何の目的で起こしたのか。無念でしかありません」と悔しがる。
仕事でダッカに来ている日本人女性は、このレストランに何度か行ったことがある。「ここ1年くらい治安は安定していたし、親日的な国だから信じられない」と話した。
現場近くに住む米国人男性は、武装集団と治安部隊との激しい銃撃戦を目撃し、犠牲者の遺体が救急車に運び込まれる様子にショックを受けた。「ダッカに住んで20年以上になるが、こんな恐ろしいことは初めてだ。まるで戦争。早く米国に帰りたい」と語った。
このレストランがあるグルシャン地区は、外交官や海外企業の駐在員、現地の富裕層が住む高級住宅街で、大使館や高級ホテルも並ぶ。この5年ほどで急速に開発が進み、飲食店やカフェの数も増えた。
住民によると、2、3年前に開店したというこのレストランは湖に面し、静かな雰囲気だった。昼はパン店、夜はスペイン料理を出し、外国人に人気があったという。2007年からダッカに住む田中優子さん(50)は「パンがおいしくて日本人にも人気の店」と話す。
現地のJICA関係者の男性も「湖沿いにあるおしゃれな高級店。何回か行ったことがあり、こういう事件が起きて、本当に驚いている。非常に残念」と悔しがる。
この男性によると、JICAダ…