英保守党首選候補の主な主張
英国で辞任を表明したキャメロン首相の後任を決める与党・保守党の党首選が5日午前(日本時間5日午後)始まった。党首選の軸は下院議員の支持者数で独走するテリーザ・メイ内相(59)と、離脱派の旗振り役ボリス・ジョンソン前ロンドン市長(52)が支持するエネルギー・気候変動省のアンドレア・レッドサム副大臣(53)の両氏。欧州連合(EU)との離脱交渉の進め方や「人の移動の自由」をどの程度認めるかを争点に他の候補者が追う。
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立候補しているのは、両氏のほかマイケル・ゴブ司法相(48)とスティーブン・クラブ雇用・年金相(43)、リアム・フォックス元国防相(54)の計5人。5日の第1回予備投票で始まる党首選は保守党下院議員330人が数日ごとに投票を繰り返し、その都度最下位の候補者を落とし、2人までに絞り込む。全国の党員による決選投票で9月9日に新しい党首が決まる仕組みだ。
保守党員向けの情報サイト「コンサバティブ・ホーム」によると、下院議員の支持者数は5日午後現在でメイ氏が130人。レッドサム氏が40人で続く。メイ氏は国民投票でキャメロン首相を支持し残留の立場だったものの、キャンペーン中には矢面に立っておらず、離脱支持と残留支持で二分された国論と党内の融和を期待されている。メイ氏は英メディアの3日のインタビューに「国民が求めているのは離脱派の首相ではなく、国全体のリーダーだ」と述べ、融和路線を強調した。
また原則2年の離脱手続きを開…