三菱重工業は6日、三菱自動車を持ち分法適用会社から除外すると発表した。日産自動車が三菱自株の34%を取得して傘下に収めることが決まり、6月に三菱重工から派遣した取締役が退任。三菱自に対する重要な影響力がなくなったと判断した。
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2016年7月から除外する。三菱重工は三菱自の筆頭株主で、三菱商事、三菱東京UFJ銀行とつくった匿名組合の保有分を含め20・3%を握る筆頭株主だった。匿名組合は解消する方向で、三菱重工が管理を任され、同社の持ち分となっていた株式を6日付で三菱商事に返還した。三菱東京UFJ銀行に対しても同様に返還を協議している。
三菱自は70年、三菱重工から独立して設立。米ダイムラー・クライスラーの資本参加で02年度に一時、持ち分法適用会社から外れたが、その後の経営悪化を受けて三菱重工などが三菱自が発行する優先株を引き受け、05年度から再び三菱重工の持ち分法適用会社になっていた。