ガスが発生した現場
6日午後3時50分ごろ、愛知県刈谷市一ツ木町竹下の自動車部品関連会社「愛知技研」の工場から「ガスが発生して煙がでている」と、通行人男性が119番通報した。従業員など約140人が避難したが、うち10~50代の男女4人が体調不良を訴え、病院へ搬送された。いずれも軽傷という。
県警などによると、工場内でニッケルめっき液と硝酸が混ざったことで人体に有毒な二酸化窒素が発生したとみられるという。近隣住民に影響はなかった。
愛知技研は、トヨタ自動車系の部品大手アイシン精機の子会社。車のドアやブレーキなどの部品を、めっき加工している。2016年3月期の売上高は187億円。
トヨタ系列の部品会社では、1月に特殊鋼メーカー愛知製鋼の工場で爆発があったほか、5月にもアイシン子会社でブレーキ部品をつくるアドヴィックスの工場設備が爆発。いずれもトヨタ車の生産停止につながった。二つの事故を受けて、愛知労働局は6月27日、めっきの業界団体などを通じて、県内の企業に総点検を求めていた。