仏南部ニースで15日未明、花火の見物客に大型トラックが突っ込んだ事件現場で軍兵士が警戒する中、両手をあげて歩く人々=ロイター
にぎわうリゾート地・仏南部ニースの夜が突然、悪夢になった。地中海沿いの大通りを暴走したトラックが、革命記念日の祝日に花火や音楽を楽しんでいた群衆に突っ込む大惨事。現場から走って逃げた人たちは、テロが日常となった現実を嘆いた。
仏ニースでトラック突入、84人死亡 テロ事件で捜査
「人がボウリングのピンのように」 仏革命記念日の惨劇
パリから週末を過ごしに来たフランス人医療従事者のジュリーさん(30)とシンディーさん(31)は14日午後10時半(日本時間15日午前5時半)ごろ、高級ホテルの前の大通りの群衆の中にいた。そこに突然、トラックが近づいてきた。「すぐに本当に危険な状態だとわかった」
浜辺に駆け下り、レストランへ逃げ込んだ。周りには100人ほどの人々。銃声が響きわたった。しばらくして脱出できた。救急車などが行き交っていた。
ニースには月曜日の18日まで滞在し続ける。「もうテロは我々の日常になってしまったし、パリにいてもニースにいてもその危険性は変わらないから」
現場となった海沿いの大通りは、高級ホテルが海を囲む壁のように林立している。大通りはいくつもの細い路地で、旧市街とつながる。多くの人々はこの路地から旧市街へと逃げ込んだ。
大通りから100メートルほど…