四回表の攻撃前にかけ声をかけるPL学園の選手たち=15日午後3時10分、大阪府東大阪市、伊藤進之介撮影
15日の第98回全国高校野球選手権大阪大会で、今夏を最後に休部となるPL学園は、5年前の代表校・東大阪大柏原との初戦(2回戦)と対戦し、6―7で敗れた。昨年度から新規部員の受け入れを停止しており、来年度の新規募集の見通しも立っていない。今大会は3年生12人(選手登録は11人)で臨んでいた。
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先取点を奪ったのはPL学園。一回に2点をリードしたが、すぐに同点とされ、さらに二回に3点を奪われた。しかし、六回に水上真斗君(3年)の2点適時打で1点差に迫ると、七回には藤村哲平君(3年)が左越え2点本塁打を放ち、逆転した。
その後、七回に同点、八回に勝ち越されると、九回最後の攻撃は三者凡退で力尽きた。
試合のあった大阪府東大阪市の花園球場には、立ち見客が出るほど大勢の人々が集まった。元ヤクルトの宮本慎也さんらPL学園の黄金期を支えたOBたちの姿もあった。試合が終了すると、観客席から大きな拍手がわき起こった。
梅田翔大主将(3年)は試合後、「一つでも多く勝って校歌を歌いたかった。逆転したときは『逆転のPLだ』と思っていた。勝ちきれなかったことが悔しい。応援してくれた方々があって今の僕たちがある。これだけの在校生やOBが自分たちのために大きな声援を送ってくれ、心強かった」と話した。
PL学園は、春夏計37回甲子園に出場し、7回の優勝を果たした。桑田真澄投手、清原和博選手の「KKコンビ」がいた1983、85年夏に優勝し、立浪和義や片岡篤史の両選手らがいた87年には春夏連覇も果たした。前田健太投手(ドジャース)や福留孝介選手(元カブス、現阪神)ら大リーガーも輩出している。