名古屋市中区新栄2丁目のマンションの一室で、指定暴力団神戸山口組傘下組織の斉木竜生(たつお)幹部(64)が射殺された事件で、愛知県警は16日、司法解剖の結果、死因は複数の銃創による出血性ショックと発表した。捜査関係者によると、至近距離から頭などを撃たれており、県警は強い殺意を持って犯行に及んだとみて捜査を進めている。
射殺男性は神戸山口組系幹部 名古屋の事件、対立抗争か
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県警によると、斉木幹部を襲ったのは2人の男。マンションの4階の部屋に玄関ドアから入ってすぐに拳銃を数発発射し、射殺したとみられる。部屋には、斉木幹部の知人男性もいたが、2人は知人を撃たずに逃走した。現場には物色した形跡はなかった。
知人が119番通報をしたのは15日午後4時40分ごろ。その約10分後に、現場から約2キロ南の名古屋市昭和区御器所(ごきそ)2丁目の神社駐車場で、2人が逃走に使った車両に特徴が似たシルバーの乗用車が燃えているのが見つかった。県警は証拠隠滅を図って火を付けたとみている。また、この近くの飲食店に犯人が立ち寄った可能性もあるとみて、鑑識作業をした。