過去最多の21人が立候補した東京都知事選(31日投開票)について、朝日新聞社が23、24日に実施した電話による世論調査で、知事選への関心度を聞いたところ、「大いに関心がある」が54%に上った。「18歳選挙権」の導入で調査対象が異なるため単純に比較できないが、2014年の前回知事選で投票の約1週間前に実施した調査の46%を上回った。
特集:2016東京都知事選
小池氏優勢、増田氏追う 鳥越氏苦戦 都知事選情勢調査
いまの都政に必要なことを2択で聞いたところ、「安定させること」が57%で、「大胆に改革すること」の36%を上回った。投票に行くかどうかについては、「必ず行く」が83%、「できれば行きたい」が14%で「行かない」は2%だった。ただ、一般に「投票に行く」という回答が多くなる傾向があり、実際の投票率を示すものではない。
投票する人を選ぶ際に一番重視すること(5択)は、「政策や公約」が34%で最も多く、「実務能力」23%、「クリーンさ」15%、「リーダーシップ」13%、「支援する政党や団体」9%。新知事に一番力を入れてほしいこと(5択)は、「教育・子育て」27%、「医療・福祉」26%、「景気・雇用」21%、「海外出張など無駄な経費削減」15%、「オリンピックの準備」4%だった。
支持する政党は、自民29%▽民進8%▽公明4%▽共産3%▽おおさか維新の会1%など。「支持する政党はない」と「答えない・わからない」を合わせた無党派層は55%だった。
世論調査とともに、取材による情報も合わせて情勢を探った。
投票態度を明らかにした6割の人を分析すると、小池百合子氏がリードし、増田寛也氏が追っている。鳥越俊太郎氏は厳しい戦い。男女ともに小池氏が最も支持を集めていた。いまの都政に必要なことを聞いた質問で、「安定させること」と答えた人では増田氏支持が最多で、「大胆に改革すること」と答えた人は小池氏支持が最も多かった。
ただ、投票態度を明らかにしていない人が4割おり、情勢は今後変わる可能性もある。
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〈調査方法〉 23、24日、コンピューターで無作為に作成した固定電話番号に調査員が電話をかけるRDD方式で、都内の有権者を対象に調査した。有権者がいる世帯と判明した番号は2572件、有効回答は1606人。回答率は62%。