相模原市緑区千木良(ちぎら)の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が死亡、職員2人を含む26人がけがをした事件で、園を運営する社会福祉法人かながわ共同会が27日、神奈川県庁で記者会見した。殺人などの容疑で送検された元職員の植松聖(さとし)容疑者(26)の入れ墨が発覚して今年1月に警察に相談、2月には「障害者は死んだ方がいい」と発言するようになり、自主退職に至ったという経緯を明らかにした。
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園によると、植松容疑者が体に入れ墨を入れていることが同僚の通報で発覚し、今年1月、県警津久井署に相談した。背中から尻にかけて般若などが大きく描かれた入れ墨で、福祉の現場には不適切だと本人に注意したが、入れ墨が見えるTシャツ姿で歩いたり、勤務時のエプロンにたばこを入れて持ち歩いたりといった問題が目についたという。
2月には同僚らに「障害者は死んだ方がいい」などと発言するようになり、話し合いの機会を持ったが、植松容疑者は「間違っていると思わない」などと強く主張。自主退職した。
事件について米山勝彦理事長は「尊い生命が失われ、強い怒り、憤りを感じ得ません。19人もの方々が亡くなり、多くの負傷者が出ましたことを深くおわび申し上げます」と述べた。