伊勢志摩サミットの開催地・三重県志摩市の宿泊施設が、サミット警備を担当した警察官や海上保安官らを対象に企画した特別プランの実施を取りやめた。「公務員の倫理規定にひっかかりかねない」と指摘されたためで、一般向けのプランに改め、9月から始めることにした。
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市観光協会によると、5月のサミットで警備に当たった全国の警察官や海上保安官をねぎらい、休暇で訪れてもらおうと、7月開始の特別プランとして企画。旅館や民宿など約20軒が宿泊費から1人3900円を差し引くプランと、旬の地魚料理でもてなす1泊2食付き1人7800円プランを用意。三重県警や第4管区海上保安本部(名古屋市)を通じ、各地の警察や海保に広報する計画だった。
ところが海保側から6月末、「国家公務員の倫理規定に触れる恐れがある」と辞退の申し出があり、地方公務員が大半の警察も同様の対応をとった。協会が人事院に尋ねると、「許認可などの利害関係がなくても、一部の公務員だけが利益を受けるのは好ましくない。一般旅行者を含めたサービスなら問題ない」と指摘されたという。
このため協会は旅館などと相談…