リオ五輪に不出場の主なロシア選手
リオデジャネイロ五輪が5日に幕を開けたが、ロシアの国家主導によるドーピング問題はまだ終息する気配がない。国際オリンピック委員会(IOC)は4日、ロシア選手は総勢271人と発表したものの、会期中にさらに参加が認められる選手が増える可能性が出てきている。
特集:ドーピングの深い闇
タス通信は6日、競泳女子平泳ぎで日本勢のライバルとなりうるユリア・エフィモワらロシアの8選手の出場資格剝奪(はくだつ)に対する不服申し立てをスポーツ仲裁裁判所(CAS)が認めたと報じた。エフィモワはドーピング違反歴があるが、出場停止期間は終えている。
IOCは7月の理事会で、過去に違反歴があるロシア選手の出場を禁じた。しかし、他国は同様のケースでも出場を許される。陸上男子100メートルのメダル候補、ジャスティン・ガトリン(米)は、「復権」を果たした代表例だ。
国籍によって、過去の違反に対する処遇が違うという「二重の基準」の矛盾を、CASは問題視しているわけだ。
開会式の前日会見で、バッハIOC会長への質疑応答10問のうち6問がロシアの薬物汚染絡みだった。「組織的な不正の連帯責任を、個人に負わせるわけにはいかない」。弁護士でもある会長は原則を繰り返した。
選手団から漏れた中に、母国の…