金メダルを手にする柔道男子90キロ級のベイカー茉秋と、女子70キロ級の田知本遥=リオデジャネイロ、永島学撮影
柔道で金メダルとなったベイカー茉秋(男子90キロ級)と、田知本遥(女子70キロ級)、競泳女子200メートルバタフライで銅メダルの星奈津美が一夜明けた11日朝(日本時間11日夜)、リオデジャネイロ市内で記者会見した。日本柔道女子で今大会初の金メダルとなる田知本は「少しずつ実感できていて、自分の夢を達成できたんだなとしみじみ感じている」と話した。
リオオリンピック
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田知本は「満身創痍(まんしんそうい)でやった。逆に、昨日の試合をもう一回やれと言われてもできないくらいの試合をできた」と振り返った。ブラジルに対しては、「治安面などニュースで見て怖い面もあった。いざ来てみたら全然そういうことはなく、人もすごく親切。あと、(金メダル獲得で)ブラジルに対してすごくいい印象になった」と話した。
ベイカーは「家族が泣いて喜んでいる姿を見て、とてもがんばってよかったなと思った」。「井上康生監督がかつて(シドニー五輪で)優勝した姿を見て、柔道への思いを強くした。逆に今は、そういう立場かなと思い、五輪を機に柔道人気をもう一度復活させたい」と語った。
星は「水泳人生で最高のレースができた。最後は、腕も足も動かなくなるくらいまで出し切れた。本当にホッとしている」。ブラジルの印象を聞かれると、「競泳の会場では、歓声がすごかった。地元の選手でなくても、世界記録が出たり、優勝したりした選手をたたえる拍手がすごく大きく、温かく迎えてもらえている雰囲気。楽しくレースができた」と振り返った。(永島学)