東哲平・敦賀気比監督
■第1試合 木更津総合―唐津商
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今春の選抜大会で8強入りした木更津総合は、千葉大会7試合のうち5試合を1点差で制したように勝負強い。柱はエース左腕の早川で、千葉大会6試合で四死球が九つと制球力が抜群。守備も7試合で3失策と堅い。簡単には攻略できないチームだ。唐津商は、佐賀大会をほぼ1人で投げ抜いた谷口を中心に、無駄な失点を与えず、接戦に持ち込めば勝機は来る。チームトップの6打点を挙げた1番井上とともに、打率4割超の7番横山、8番平川ら下位を打つ打者にも期待したい。
(東哲平・敦賀気比監督 2015年選抜大会優勝)
■第2試合 明徳義塾―境
明徳義塾は、エース中野が高知大会4試合で2失点。四死球も3と制球も安定していて、自滅することは考えづらい。守備も地方大会準決勝、決勝は無失策で終えていて、7年連続出場の常連校らしくまとまったチーム構成だ。対する境は立ち上がりに不安がある右腕隠家(おか)を打線がカバーして勝ち上がった。明徳義塾のような経験値が高いチームを崩すには、機動力を絡めるなど定石を上回る思い切った攻撃を見せて、なんとか先制点を奪いたい。
(森士・浦和学院監督 2013年選抜大会優勝)
■第3試合 創志学園―盛岡大付
焦点はひとつ。創志学園の好投手高田を盛岡大付の強力打線が打ち崩せるかどうか。ロースコアなら創志学園、打ち合いなら盛岡大付が有利だろう。創志学園は49代表で最後の登場でコンディション調整が難しい。関西学院は5月のオープン戦で高田と対戦したが、とにかく球が速い。そして、乱れない。間違いなく好投手で簡単には打てないだろう。ただ、盛岡大付は1回戦で九州国際大付に8―6で打ち勝った。自分たちの野球をして勝ちきった勢いは2回戦にも生きてくるはずだ。
(広岡正信・関西学院監督 春夏合わせて甲子園3回出場)
■第4試合 鳴門―智弁学園
5年連続出場の鳴門は開幕戦で逃げ切り、選抜優勝の智弁学園は次の試合で快勝した。私たち佐賀北が全国優勝したときも開幕戦を戦ったが、第1日に勝つと、大きな開放感がある。甲子園に出た喜びを感じつつ、次戦まで間があるからしっかり疲労をとれる。互いに実力を発揮するだろう。鳴門の左腕河野、智弁学園の村上とも甲子園での経験は豊富。ただ、河野は148球と球数がやや多く、ボール先行だった。智弁学園の上位は好打者ぞろい。どんな投球を見せるか興味深い。
(百崎敏克・佐賀北監督 2007年全国選手権優勝)