女子レスリングの応援に訪れた山田直稔さん(左)=ブラジル・リオデジャネイロ、山本亮介撮影
おなじみの金色の帽子に金色の扇子。1964年東京大会から毎回、夏季五輪の開催地に足を運び、「オリンピックおじさん」として知られる山田直稔(なおとし)さん(90)が18日(日本時間19日)、リオ大会の女子レスリング会場に現れた。家族から健康面を心配され、治安への不安もあってリオ行きを一度は断念したが、「半世紀続けた記録。死ぬ気で行く」と駆けつけた。
特集:リオオリンピック
東京都内で会社を経営。パリ経由で丸一日以上かけて、17日に到着した。「地球上でこんな男は一人しかいないよ。見たいもの? 決まってるじゃない、ゴールドメダルだよ。金、金、金だ」と豪快に笑った。
競技の合間に「マカレナ」の音楽が鳴り始めると、観客席で踊り出し、写真撮影にも応じていた。一緒にブラジルに来た知人の中山晶子さんは「リオ行きを迷っていた1週間前と打って変わってお元気な様子。水を得た魚とはこのこと」とほほえんでいた。
今後、陸上と閉会式を見て、閉会式の翌日に帰国する予定という。(山本亮介)