フライパン「セラフィット」
ダイヤモンドの次に硬いセラミックを使用したフライパンなどと、テレビショッピング番組で過大な内容の映像を放送したとして、消費者庁は1日、通販ブランド「ショップジャパン」を運営する名古屋市の会社に景品表示法違反(優良誤認)で、消費者への周知徹底と再発防止を求める措置命令を出した。
消費者庁によると、会社は「オークローンマーケティング」(同市東区)。2014年5月から15年11月までに、テレビや自社のウェブサイトで、「セラフィット」というフライパンの表面がダイヤモンドの次に硬い物質で加工され、金属製品で50万回擦っても傷がつかないかのような表示をした。だが、同庁のテストでは、ステンレス製のフライ返しで5千回で傷がついたという。
番組などでは、「ダイヤモンドの次に硬いセラミックを使用」「コインで擦っても傷がつかず、コーティングははがれない」「クギを炒めても傷がつかない」などしていた。期間中にフライパン約76万セット、127億円を売り上げた。製品は、ドイツの会社が企画し、中国の会社が製造したという。
オークローンマーケティング広報部は「指摘を真摯(しんし)に受け止めて改善に取り組む」とし、コールセンター(0120・324・824)で対応するという。信用調査会社によると、同社は1993年に設立され、売り上げは16年3月期で666億円。