シンガポールの集合住宅での蚊の駆除作業=1日、ウン・チュンキアット氏撮影
中南米で流行するジカウイルス感染症(ジカ熱)が東南アジアでも広がり始めた。8月下旬に初の国内感染が確認されたシンガポールでは感染者が270人を超え、マレーシアでも初めて国内感染が確認された。ジカウイルスを媒介するネッタイシマ蚊は東南アジアに多く生息するだけに、各国が警戒を強めている。
特集:ジカウイルス感染症
8月27日に初の国内感染者が出たシンガポール。6日までの11日間で感染者数は計275人に達した。保健当局は感染者が住む地区を中心に蚊の駆除作業を続けているが、拡大を抑え込むには至っていない。
今月3日にはマレーシア保健省も、海外への渡航歴がない男性がジカ熱に感染していたと発表。初めての国内感染例となった。フィリピン保健省も5日、今年初めてとなるジカ熱感染者を確認。患者の40代女性は渡航歴がないことから国内感染が疑われている。ベトナムでも今年、3人のジカ熱感染が報告された。
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