地元最後の練習で泳ぐ松田=いずれも6日、宮崎県延岡市無鹿町1丁目の東海中プール
リオ五輪競泳男子800メートルリレーで銅メダルを獲得した宮崎県延岡市出身の松田丈志(32)=セガサミー=が6日夕、母校・市立東海(とうみ)中学校のプールで、いわて国体(出場は9日)に向けて調整した。国体出場後の引退を表明しており、現役最後の地元での練習となった。
4歳から通ったビニールハウス状の25メートルプールで、この日は計約4千メートルを泳いだ。松田は真ん中の5コース。いつも通り久世(くぜ)由美子コーチ(69)が見守り、他コースでは東海スイミングクラブの後輩の小中学生や園児が練習に励んだ。
最後の調整場所は、久世コーチと2人で、迷わずここに決めた。2時間近く泳いだ後、「ここでもう、きつい思いをしなくていいんだなあ」と感慨深げ。
ビニールハウスだから夏は蒸し風呂状態になる。「今日も暑かった。よく考えれば、すごい環境」。ここから五輪4大会(アテネ、北京、ロンドン、リオ)に出て四つのメダル(銀1、銅3)をとった。「ここで練習を続けるにも、いろんな人の協力が必要だった。関わった全員が誇りに思っていいのでは」
引退を意識したのは、昨年ぐらい。得意だった200メートルバタフライ(北京とロンドンで銅)で思うように泳げず「選手としての能力を出し切ったのでは」と考えるように。「今年で最後」と決め、リオ五輪に挑んだ。
長い水泳人生で、常に自分のベ…