ダイハツ工業は7日、女性向け新型軽乗用車「ムーヴ キャンバス」を発売した。かわいらしいデザインを売りに女性に照準を絞った車種は近年、メーカー各社が相次いで投入する激戦カテゴリー。15年4月の軽自動車税引き上げ以降、新車販売の低迷が続く中、トヨタの完全子会社となって以来初の新型投入でシェア拡大を図る。
基幹車種をベースに柔和な装飾を多用した内外装で女性向けに仕立てる手法は、同社の「ミラココア」やスズキの「アルトラパン」など定番モデルがひしめく。かたや「ムーヴ キャンバス」は、高い剛性を誇る新プラットフォームを採用した現行ムーヴの手法を踏襲。後部ドアを左右ともスライドドアとして乗り降りしやすくする一方、丸みを帯びたデザインに、ホワイトとパステル色のツートーンの外装色を用意するなど、全高165センチと大柄な車体のいかつさを中和した。
東京都内で同日あった発表会では、俳優の高畑充希さん(24)が登壇。NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」を思わせる「女性ライフスタイルマガジン編集長」に扮して後部座席下の引き出し型収納トレーなどの機能を紹介しながら、「私ぐらいの年齢の女性でもガンガン乗り回せる。すてきなライフスタイルを楽しんで」とPRした。
価格は税込み118万8千円から。月5千台の販売を目指す。(北林慎也)