密輸入覚醒剤の押収量の推移
今年上半期(1~6月)に全国の警察が押収した密輸入の覚醒剤は771・7キロで、密輸入の押収量について統計を取り始めた2002年以降最も多かった。警察庁が8日発表した。大型事件の摘発が相次いだためだが、末端価格に変動はないといい、同庁は、密輸入ルートの分散化や手口の巧妙化が進み、覚醒剤の流通量そのものは大きく変わっていないとみている。
警察庁によると、密輸入の覚醒剤の押収量は年間でも200~300キロ台が大半のなか、今年2月に福岡県警などが99・9キロ、5月には沖縄県警が597キロを押収した。いずれも海上で覚醒剤を船から船へ受け渡す「瀬取り」と呼ばれる手口を摘発したもの。瀬取りは一度に大量の覚醒剤を運び込めるのが特徴で、1997年から摘発が相次いだが、2006年を最後に途絶えていた。
近年は「運び屋」がスーツケースなどに隠して飛行機で入国する手口が横行し、摘発事件数の6~8割を占めていたが、今年上半期の摘発は5割を切って16件(48・5%)。国際宅配便・郵便が13件(39・4%)だった。
一方、大麻絡みの犯罪で摘発さ…