国民栄誉賞受賞決定の会見で、笑顔を見せる伊調馨選手=13日午後、東京都新宿区、西畑志朗撮影
国民栄誉賞受賞が決まったレスリング女子の伊調馨(かおり)選手(32)=ALSOK=が13日夕、東京都内のホテルで記者会見を開き、「信じられない気持ちが大きい。感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。個人としての受賞は23人目となる。
伊調馨選手に国民栄誉賞、正式に決定 五輪で4連覇
8月のリオデジャネイロ五輪では決勝の残り3秒での大逆転勝利を収め、個人種目で女子選手初となる五輪4連覇を達成した。4年後の東京五輪まで現役を続行するか明言しなかったが、印象に残っている試合について聞かれると、「リオの決勝は悔しい内容で、出来ればもう一度あの選手(コブロワゾロボワ=ロシア)と戦いたい」と語った。
レスリングでは2012年に受賞した吉田沙保里選手(33)以来の受賞となる。伊調選手は「沙保里さんと同等とは思っていない。いつも私を助けて、気遣ってくれた。沙保里さんがいなければ、ここまでレスリングに打ち込めなかった」と感謝を述べ、「これまで普及に尽力できていなかった。この賞をきっかけにレスリングの価値を上げないといけない。自分も変わっていかなければ」と話した。
受賞時に贈られる記念品については「これから世界に出る機会も増えると思う。日本女性として着物とか和装文化を伝えたい。なのでちょっとおねだりしたい」と笑顔を見せた。(野村周平)