「iPhone7」のジェットブラックと、「iPhone7プラス」のブラック。「iPhone7プラス」には二つのカメラが搭載され、ズームが最大10倍になる(アップル提供)
米アップルの新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)7」と「7プラス」が16日、発売された。防水など日本人好みの機能が強化されたこともあって出足は好調で、一部の機種は品薄で入手が難しくなっている。機能面ではライバル各社との差がなくなりつつある中、どこまで勢いを維持できるかが注目される。
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「予約は『6s』を上回り、過去最高だ」。NTTドコモの吉沢和弘社長は16日朝、報道陣に笑顔で語った。「7」と「7プラス」はKDDI(au)とソフトバンクを含め3社とも予約と販売が好調で、人気の「ジェットブラック」色の端末は多くのお店で入荷待ちという。
初めて日本の電子マネーの通信規格「フェリカ」に対応し、JR東日本の電子マネー「Suica(スイカ)」などが使える。「おサイフケータイのためアンドロイド版を利用していた人も、iPhoneに乗り換える機会になるのでは」(通信大手広報)との期待も広がる。
iPhoneの新型投入は大手3社にとって最大の商戦。各社が重視するのが他社からの乗り換えだ。最も手厚い割引を用意したドコモは、壊れていない「6s」を下取りに出して「7」の32ギガバイトモデルを買い、2年間使うと実質的に最大1万6632円が返ってくる計算。auやソフトバンクも条件によって1万円以上「お得」になる。
「7」のアップル直営店での販売価格は、128ギガバイトの場合、税別8万3800円。円高の影響で、同11万800円だった「6s」より3万円近く安くなった。格安SIM各社では、アップルで「7」を買って格安SIMと組み合わせる利用者が増えるという期待が広がっている。
売り上げの約6割をiPhon…