女子シングルス1回戦に勝ち、土居美咲(右)と握手する大坂なおみ=時事
女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープンは19日、東京・有明テニスの森公園で開幕し、シングルス1回戦で主催者推薦出場の世界ランキング66位、大坂なおみが世界34位の土居美咲(ミキハウス)に6―4、6―4でストレート勝ちし、2回戦に進んだ。
リオデジャネイロ五輪金メダリストのモニカ・プイグ(プエルトリコ)は、バーバラ・レプチェンコ(米国)を6―0、6―3で下した。
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今季、日本女子テニス界を盛り上げた25歳の土居と18歳の大坂の初対戦は、持ち前の強打を発揮した大坂がストレート勝ち。相手にブレークを許さない完勝に「いい形で勝てて思い出になった」と笑顔で話した。
第1サーブの成功率は45%にとどまったが、最速は約195キロ。入れば86%の確率でポイントを奪うなど、サービスゲームは危なげなかった。
相手サーブの際には、強烈なリターンを返し、じわじわとプレッシャーをかける。少ないチャンスを着実にものにし、2セットとも1度ずつブレークした。
苦い経験を糧にしている。全米オープンの3回戦。最終セットで5―1とリードしながら、相手の米国選手を後押しする雰囲気にのまれ、逆転負けした。その後は「コート外のことは全く気にしなくなった」という。注目を集めた世界ランク日本勢トップ2の対決にも、最後まで冷静さを失わなかった。
今後待ち受ける世界の強豪との対戦に「相手のランキングは気にしない。同じ立場という気持ちで戦う」と気負いは見せなかった。