記者会見する日銀の黒田東彦総裁=21日午後、東京都中央区、角野貴之撮影
日本銀行の黒田東彦総裁の記者会見での主なやりとりは次の通り。
日銀、「量」から「金利」重視へ 金融緩和の枠組み修正
「緩和の泥沼」から抜け出したい 透ける日銀の本音
――新しい枠組みの狙いは何か。
「長短金利操作を中心とする枠組みでは、マネタリーベース(市場に流し込むお金の量)や国債残高を操作目標とする従来の枠組みより、経済情勢の変化に柔軟に対応できる。政策の持続性も高まる」
――2%の物価上昇目標は達成できていない。「できるだけ早期に」というのはいつごろなのか。
「大規模緩和の導入後、3年強が経過しているのは事実だが、できるだけ早期に実現する方針に全く変化はない」
――これまでの政策が、手詰まりになったのか。
「これまでの枠組みを強化したわけで、量でも質でも金利でも十分、今後も対応できる。他方で、短期的にマネタリーベースの増加と物価上昇期待が密接にリンクしているわけでもないので、むしろ長短金利操作つきにしてその時々の経済情勢に対応できる」