新たに発足する「コカ・コーラボトラーズジャパン」の社長に就任する吉松民雄氏(中央)ら=東京都千代田区
清涼飲料大手のコカ・コーライーストジャパン(東京都)と、コカ・コーラウエスト(福岡市)は30日、来年4月1日に経営統合することで最終合意したと発表した。両社を合わせた売上高は約1兆円(2015年12月期)となり、数量では国内のコカ・コーラ製品の8割を製造する会社が誕生する。
ウエストが持ち株会社に移行して上場を維持し、社名を「コカ・コーラボトラーズジャパン」に改める。その下に事業会社2社がぶら下がる。持ち株会社の新社長にはウエスト社長の吉松民雄氏(69)が就き、登記上の本店は福岡に、本社は東京に置く。
統合の最大の目的は経営の効率化で、販促費や流通・物流網の効率化を進め、3年で約200億円の純利益ベースの相乗効果を見込む。30日に記者会見した吉松氏は「市場での競争優位性を確立する」と話した。
コカ・コーラ製品は、日本コカ・コーラが商品企画を担い、地域別にフランチャイズ形式の「ボトラー社」が製造を担う。ボトラー社はかつて三菱商事やキッコーマンなどが出資した17社があったが、再編が進み、現在はイーストとウエストを含めて6社ある。