英国のメイ首相は2日、欧州連合(EU)への「離脱通知」を「2017年3月末までに行う」と表明した。同日開幕した、自らが党首を務める与党・保守党の党大会で明言した。メイ氏は7月の就任以来、交渉の準備を整えるために年内の離脱通知は行わないと述べてきたが、具体的な通知時期を示すのは初めて。
離脱通知は、EUの基本条約「リスボン条約」50条に基づいて、EUとの離脱交渉を正式に開始するためのものだ。同条約で定められた通知後の交渉期間は原則2年。交渉延長の場合には、加盟国の全会一致が必要となる。
メイ氏は「離脱に投票した国民は、早く正式にEUを離脱することを期待している。事態を不必要に遅らせるべきではない」と述べた。また「移民規制と欧州との貿易について、両立しない関係と見るのは間違いだ。独立した国家として、移民をいかに制限するかは自分たちで決める。しかしEUとの協定については最善の交渉をめざす」として、英国独自の離脱モデルを追求すると宣言した。
また、EU法制が英国法に優越…