ボゴタの広場で5日、内戦の終結を求めるデモでろうそくに火をともす人たち=田村剛撮影
南米コロンビア政府と左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)が交わした和平合意が国民投票で否決されたことを受け、首都ボゴタで5日夜、早期の和平実現を求める大規模なデモがあった。主催者発表で2万人以上が参加し、「戦争はたくさんだ。早く平和を」と声を合わせた。
特集:コロンビア革命軍
コロンビア和平、反対派と協議へ 大統領「素早く行動を」
サントス大統領は同日、合意に反対する最大勢力のウリベ前大統領と約5年ぶりに会談し、共に打開策を検討する考えを示した。
同国では先月、サントス氏とFARCの最高司令官が、52年にわたった内戦を終結させる合意に署名。だが、2日の国民投票で反対派が上回り、和平交渉が暗礁に乗り上げた。
ボゴタでは、平和を表す白い旗を掲げた学生らが中心部の広場を埋め、ろうそくに火をともして「この国は暴力と憎しみに支配されている。それは我々が望む未来ではない」と訴えた。デモは、北部のカルタヘナなど13都市でもあった。
サントス氏と政治的に対立してきたウリベ氏は、FARCの元戦闘員の減刑や政治参加に反対している。サントス氏は「4時間にわたって懸念を聞いた。今後のFARCとの交渉に反映する」と語った。(ボゴタ=田村剛)