神奈川県座間市のごみ収集車(26台)の「交通事故ゼロ」期間が、千日を超えた。ごみ分別PRのために車体をデザインしたところ、子どもたちの人気を集め、職員の取り組みが向上した成果だ。市民の意識も高まり、分別と再利用が急速に進んでいる。
無事故は2日に千日を達成し、継続中だ。
ごみ収集車は、主な作業場所が公道上で、加減速や停止を繰り返す特殊性もあり、一般車に衝突されることも少なくない。県内自治体に取材すると、事故は1年に数件発生するのが一般的で、無事故千日は異例の長さといえる。
座間市では、3市で構成する清掃施設組合でごみを処理しており、施設は市外にある。このため、収集車の走行距離は1台あたり1日百キロ近くと特に長く、毎年のように事故が起きていた。改善の発端は、市クリーンセンターの清掃職員らが「ごみ分別の啓発」のために出し合ったアイデアにあった。
「まず、子どもたちへPRを。我が子が分別をいえば親は怠っていられない」
2013年度から、収集車をカラフルなイラストで覆う作戦を開始。デザインは全て職員が手がけ、子どもに人気がある市の公式キャラクター「ざまりん」(ヒマワリの妖精)を主役にした。サーフィンや落下傘をする姿など1台ごとに変える凝りよう。資源対策課の独自キャラ「パッカくん」や伝統の「大凧(おおだこ)」も登場する。現在は全台数の3分の2がデザイン車だ。
狙いはあたった。往来を走ると…