法務省は14日、来日外国人の入国審査の際に撮影する顔写真と、外国の情報機関などから提供された「テロリスト」と疑われる人の顔写真を照合するシステムを導入すると発表した。2020年の東京五輪を控え、テロ対策強化の一環。全国の空港と外国船が入る港の計156カ所で、17日から実施するという。
同省は2007年から、特別永住者や外交官などを除く来日外国人の入国審査時に、顔写真を撮影し、指紋を採取してきた。これまでも、日本政府が持つ過去に強制退去となった人やテロリストと疑われる人の情報と照合してきたが、外国の情報機関からデータの提供を受けることで判断する資料が増えることになる。
政府は昨年の補正予算で、照合システムの整備費用などとして約6億4千万円を計上した。顔写真の一致が疑われる場合は専門の入管職員が調べ、一致と判断すれば入国させないという。