国民栄誉賞を受賞し、安倍晋三首相(右)から盾を受け取る伊調馨選手=20日午後、首相官邸、岩下毅撮影
リオデジャネイロ五輪のレスリング女子58キロ級で優勝し、4大会連続で金メダルを獲得した伊調馨選手(32)が20日、安倍晋三首相から国民栄誉賞を授与された。五輪での4連覇は、女子個人種目では史上初。
首相官邸での表彰式で、首相は「世界的な偉業を成し遂げ、多くの国民に深い感動と勇気、世界に明るい希望を与えた」と称賛。表彰状と盾、「和装の文化を伝えたい」との伊調選手の希望を踏まえ、金メダルをイメージした西陣織の金地の帯を贈った。
伊調選手は表彰式後、記者団に「国民栄誉賞をいただけたと実感し、身の引き締まる思いです」と語った。表彰式では首相から「(東京五輪での)5連覇を期待しています」と言葉をかけられ、「(東京五輪をめざすかは)しっかり体を休めてから考えたい」と答えたという。
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文部科学省などは同日、東京五輪に向けた機運を高めるため、「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」を東京都内で開催。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長らが出席した夕食会で、安倍首相は「東京大会はアスリートが最高のパフォーマンスを発揮し、全世界に夢と感動、平和を発信できるような大会にしていく」とあいさつした。