米ラスベガスで19日、最後の米大統領選候補者討論を終え、ノートをしまい込む共和党のトランプ氏(奥)と、聴衆に笑顔で手を振る民主党のクリントン氏=AP
米大統領選で最終回となる候補者テレビ討論会が19日に行われた。劣勢に立つ共和党のトランプ氏(70)が民主党のクリントン前国務長官(68)を攻めたが、決定打に欠け、起死回生につながらなかった。クリントン氏の優位は動かず、米史上初の女性大統領誕生に向けて大きく近づいた格好だ。
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米大統領選2016
一方、討論会でトランプ氏は、米メディアの報道が偏り、不正な有権者登録が行われ、クリントン氏に有利になるよう選挙が不正操作されていると強調。敗北したら選挙結果を受け入れるかと司会者に問われ、「その時になったら答えよう」と明言を避けた。敗北を認めない可能性を示唆し、選挙後も混乱が続くことも予想される。
トランプ氏は、環太平洋経済連携協定(TPP)をめぐるクリントン氏の対応がちぐはぐである点や、クリントン氏が国務長官時代に公務で私用メールアドレスを使っていた問題を念頭に「大統領選に出る資格がない」と批判した。しかし、クリントン氏から「(ロシアの)プーチン大統領のパペット(操り人形)」などと反撃され、最後までクリントン氏を追い詰めることができなかった。討論会の冒頭だけでなく、前回は終了時に交わした握手もせず、険悪な雰囲気のまま、「直接対決」の幕を閉じた。
CNNテレビが討論会直後に行…